週刊東洋経済 2002/06/22
本書はごく普通の人材でもその能力を最大限に活かせる仕組みをつくってやれば、企業は好業績を維持できるという信念を、八社のケーススタディで見事に証明した好著だ。著者たちの主張は一貫している。企業はまず価値観でありきで、それと戦略、経営慣行が首尾一貫している、すなわち価値観が戦略や経営慣行に反映されていることこそ重要であり、そうなって初めて企業は人材の能力を最大限活かせられるという主張だ。好業績企業の経営慣行や流行の戦略を安易に真似しただけでなかなか業績の上がらない企業の経営陣、企画、人事部門の方々には、是非とも本書をじっくり読んでいただきたい。
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