Office 2000 Developerのススメ

 Office 2000には4つのパッケージがあります。収録ソフトや推定小売価格は図12−1〜4のとおりですが、Office 2000を開発ツールとして位置づけるならば、やはりOffice 2000 Developerを購入すべきです。というのも、Office 2000 Developerは数多くの便利な開発支援ツールを提供してくれるからです。

図12−1:Office 2000 Standard図12−2:Office 2000 Professional
CD枚数:1枚
収録ソフト:Word 2000/Excel 2000/Outlook 2000/PowerPoint 2000/Internet Explorer 5
推定小売価格:54,800円
CD枚数:3枚
収録ソフト:Word 2000/Excel 2000/Access 2000/Outlook 2000/PowerPoint 2000/Internet Explorer 5/Publisher 2000
推定小売価格:64,800円
図12−3:Office 2000 Premium図12−4:Office 2000 Developer
CD枚数:5枚
収録ソフト:Word 2000/Excel 2000/Access 2000/Outlook 2000/PowerPoint 2000/FrontPage 2000/Internet Explorer 5/Publisher 2000/PhotDraw 2000
推定小売価格:74,800円
CD枚数:10枚
収録ソフト:Word 2000/Excel 2000/Access 2000/Outlook 2000/PowerPoint 2000/FrontPage 2000/Internet Explorer 5/開発ツール/Publisher 2000/PhotDraw 2000
推定小売価格:94,800円

 表18にそれらを列挙してみましたが、それ以外にも、VBA開発環境内でDLLのスタンドアロンVBA COMアドインを作成およびデバッグすることができる(Office2000 Developerの目玉とも言える)COMアドインデザイナ、新しいWindows標準HTMLヘルプ形式でユーザー向けのヘルプが作成できるHTML Help Workshop、さらには、貴重な技術文書やバグレポートを含んだMSDNライブラリまで収録されています。
PremiumとDeveloperの価格差は約20,000円です。Developerの充実した支援ツールを目の当たりにすると、この差額はないに等しいでしょう。

表18:Office 2000 Developerが提供する主な開発支援ツール

 機能

 説明

VBA WinAPIビューアーWin32 APIの定数、関数、および型の一覧を表示したり、これらの宣言をコピーすることができる。
VBAエラー処理ルーチン標準的なエラー処理ルーチンを自動作成する。基本的な情報を入力することにより、カスタマイズ可能なテンプレートを用いて標準的なエラー処理ルーチンコードを挿入できる。
VBAコードコメンタカスタマイズ可能なテンプレートを用いて、コメントやヘッダーをプロシージャに自動的に追加し、適切なコメント付きコードを作成することができる。
VBAソースコード管理VBAのIDE内からMicrosoft Visual SourceSafeの機能を使用できる。
VBAディストリビューションウィザードセットアップおよび配置用にアプリケーションをパッケージ化することができる。
VBAマルチコード インポート/エクスポート複数のオブジェクトのインポートまたはエクスポートを1回の操作で行なうことができる。
VBA文字列エディタVBAコードに埋め込むSQLステートメントの文字列や長いスクリプトをすばやく正確に構築することができる。
コードライブラリアンデータベースに保管されているコードを再使用したり、共有したりすることができる。