データの分析

―ピポッドテーブル―

 すべての部下の活動履歴を集計し終えたら、集めたデータを使用して分析を行ないます。この作業にはExcel 2000になって使いやすさの向上したピポッドテーブルを利用するのが望ましいでしょう。例えば図10のように、部下の活動履歴を集計した表を利用して、「顧客別・ステップ別」の合計一覧表をピポッドテーブルで作成したとします。この一覧表を、個人ごと、商品ごと、日付ごとなど、さまざまな切り口から分析してみたいという要望は当然出てくると思われます。Excel 97では、切り口を変更するたびに、「ピポッドテーブルウイザード」ダイアログを呼び出し、設定を変更しなければいけませんでした。また、ピポッドテーブルの設定は慣れないうちは思うような表を作成するのが難しく、本当に欲しい資料を手に入れるまでに何度もダイアログを呼び出す羽目になることもあるでしょう。欲しいデータがなかなか出ないために、ピポッドテーブルを使用しなくなった方もいらっしゃるかもしれません。

図10:複数のHTMLを元に作成した、営業状況累計シート

 Excel 2000のピポッドテーブルではこの部分が改善され、より直感的に、簡単・迅速に変更を行なうことができるようになりました。上記のような分析をする視点の追加も、ピポッドテーブルを選択すると表示される「ピポッドテーブルツールバー」の中から「担当者」の項目を選択し、ドラッグ&ドロップするだけでピポッドテーブルが更新されます(図11)。もし失敗して意図しない表ができてしまっても、今度は逆に削除したい視点をドラッグして、ツールバーの方にドロップしてあげれば簡単に削除することも可能です。手軽にすばやく変更ができるので、欲しい資料を、さまざまな視点の分析を試しながら作成することができます。

図11:「ピボットテーブルツールバー」で自由自在に更新できる
担当者別のデータ分析を表示する   

 顧客別、商品別、地域別、担当者別、価格別、あるいはその組み合わせによるデータの分析に、いままでテーブルのレイアウトで頭を悩ませていた時間を当てることができ、本来業務に集中できる環境を提供してくれるといえます。視点を変えて多角的に分析することにより、意思決定に役立つ情報を導き出すなど、特にチームのリーダー的存在の方に有効に使っていただきたい機能と言えます。