データアクセスとDAO 3.6
Office 2000に搭載されているVBAで操作できるデータアクセス方法は、大きく分けると2種類あります。ひとつは、DAO(Data Access Object)、もうひとつはADO(ActiveX Data Objects)と呼ばれる、データアクセス専用のオブジェクトを使う方法です。
DAOは、Microsoft Officeの以前のバージョンから使用されてきたデータアクセス方法で、Office 2000では「DAO 3.6」という最新のバージョンに変更されています。一方ADOは、Office 2000から導入された新しい機能で、これまでの「RDO」(Remote Data Access)や「ODBCDirect」というデータアクセス機能も内包した、最新のテクノロジーで作成されたデータアクセスオブジェクトです。
Microsoft Accessは、「Microsoft Jet Database Engine」と呼ばれるデータベースエンジンを使用して作られています(このデータベースエンジンも、Office 2000でJet 4.0にバージョンアップされました)。そして、DAOもADOも、オブジェクトの違いはありますが、Jetデータベースを操作することができます。
DAO 3.6は、Office 97に搭載されていたDAO 3.5のアップグレードバージョンで、Jet 4.0を使用できるように強化されました。Unicodeに対応した点を除けば、DAO 3.5と完全に互換性のあるバージョンです。
本稿では、Office 97ユーザーでもAccessのデータベースファイルを操作できるように( ADOに関しては他の記事に譲ることにして)DAO 3.6(3.5)を使用して、Accessのデータベースファイルを操作するテクニックを取り上げてゆきます。