DDJ日本版 1998年3月号


特集 UMLとオブジェクト指向分析/設計

Feature Interview
コンポーネント技術の浸透により新次元に突入するオブジェクト指向開発
日本ラショナルソフトウェア株式会社に聞く

オブジェクト指向分析/設計に関する理解が遅れがちな日本において,その活動が期待される日本ラショナルソフトウェア.UML対応のオブジェクト指向分析/設計の意義やその背景について,同社技術部部長 藤井拓氏と,マーケティング部課長 湯本克彦氏に聞く.

構成/豊福剛   032

統一モデリング言語UML1.1の概要
UMLは,オブジェクト指向にもとづくモデル記述法を共通化する統一モデリング言語である.OMGから標準として正式に認められた最新バージョン1.1をベースに,言語としての構造,定義されているダイアグラムの種類と意味など,UMLの仕様の概要を伝える.
rose.zip
羽生田栄一   036

Rational Roseによるオブジェクト指向分析/設計
オブジェクト指向プログラミングが一般的になりつつある昨今だが,オブジェクト指向開発の普及度はまだまだこれからといったところである.本稿では,簡単なサンプルプログラムを例に,Rational Roseを使ったオブジェクト指向開発を,要求分析から実装まで解説する.
橘砂登士   056

Abstract FactoryをSTLコンテナとして実装する
オブジェクト作成の抽象インターフェイスを提供するAbstract Factoryデザインパターンは,実践的で再利用可能な構造により型の安全性を保護し,オブジェクトのファミリに対する要求を最小限にする.ここでは,C++とSTLを使って実装する方法を説明する.
Jason Shankel 訳/豊福剛   069

分散オブジェクト技術DCOM/CORBAとJavaアプレット
インターネットの普及に伴い,分散オブジェクトが中核的ビジネスアプリケーションの重要な基盤になりつつある.COM/DCOM,CORBA,Java RMI,HORBなど分散オブジェクト技術の現状を把握し,複数の規格に対応したJavaアプレットを作成する.
Jean-Marie Chauvet / Marc Lerman 訳/岩谷宏   074


TechVision

第5回  Mission Control:アプリケーションに埋め込むインターネットインフラ
アプリケーションに埋め込むインフラストラクチャコンポーネント,Netscape Mission Controlは,アプリケーションがどこにインストールされても確実にシステム管理を支援する.

Marc Andreessen 訳/岩谷宏   082


New Product Report

VisualAge for Java Version 1.0
IBMのビジュアル開発ツールVisual Ageシリーズに,新たにJava RAD開発環境であるVisual Age for Javaが加わった.強力なバージョン管理機能とコンポーネント技術をもつこのツールについてレポートする.

木村博文   086


Programming Square

インターネットのマルチキャスト
現在のユニキャストによるコンテンツ配信には,CPUの能力とネットワークの太さによって顧客数に上限ができる.しかしマルチキャストを用いることにより,これらの限界や不具合は回避できる.TimeCastと名付けた,時刻を複数のクライアントに配信するアプリケーションを例に,その概要と技術を紹介する.

Bob Quinn 訳/岩谷宏   093

Visual C++ for Windows CEにおけるMFC
Visual C++ for Windows CEには独特のバージョンのMFCが含まれている.これは,非常に小さなサイズの「ミニMFC」である.ここでは内容を詳細に分析し,このバージョンで導入された新機能を見ていく.
George Shepherd / Scot Wingo 訳/小松伸行   102

C++とガベージコレクション
CとC++による開発工数の約3分の1を占めるメモリ管理だが,JavaやSmalltalkで標準となっているガベージコレクションを使えば,その手間を軽減することができる.ここでは,ガベージコレクションの概要と,市販ガベージコレクタであるGreat Circle gabage collectorの技術的詳細を紹介する.
Mike Spertus 訳/ 吉川 邦夫   109


DDJ Developer's Forum ―― Programming Basis

ホットでクールなプログラミングラボ [9]
クロスカルチャーとクロスプラットフォーム(その2:文字コードの話)

文化とプラットフォームの境界を越えて情報やプログラムを利用するためには,文字コードを意識しなければならない.文字はどのようにデータ化されているのだろうか? そして今,何が問題になっているのだろうか?
lab9803.zip

日向俊二   116


DDJ Developer's Forum ―― C/C++ Programming

C++Builderコンポーネントプログラミング [14]
ストリームクラスを扱う

C++Builderには,メモリやファイルをストリームとして管理する独自のクラスがある.このストリームの使い方について,今回は説明する.
cppb9803.zip

敷居隆   122


DDJ Developer's Forum ―― Java Programming

Have a Java Break! [24]
これまでの歩みをふりかえって

2年間続いたこの連載も,いよいよ今回が最終回.これまでの連載を振り返りつつ,連載で触れたことのその後や,連載では触れずじまいだったことなどについて,徒然なるままに書き連ね,連載のまとめとする.
java9803.zip

佐藤 治   128

Javaの質問箱
Javaで印刷を行う方法は?

今月のテーマはずばり「印刷」.IEとNetscapeの印刷権に対する扱いの違いに触れた後,現在のJDK 1.1の貧弱な印刷モデルにおいて印刷機能を実装する方法を,デモ用印刷クラス,ClipboardPrinterを例に解説する.
Cliff Berg 訳/ 吉川 邦夫   132


DDJ Developer's Forum ―― Object Oriented Programming

Python入門講座 [8]
オブジェクトデータベースの利用とASP

今回は,ADB社が開発したオブジェクトデータベースMATISSEをPythonから操作し,さらにサーバサイドスクリプティングによる簡単なWebサイトを作成する.
pyth9803.zip

鈴木純一/小林浩一   137

Delphiオブジェクト指向的応用プログラミング [6]
Delphiで作るオブジェクト指向会計システム(その1)

システム設計としてのオブジェクト指向と,Delphiのオブジェクト指向メカニズムとのつながりについて理解するには,しくみも学ばなければならないが,やはりコーディングを見るのもためになる.今回は,実用性を伴った青色申告システムにチャレンジする.
店網正幸   149


DDJ Developer's Forum ―― Enterprise Programming

Power++プログラミングソリューション [5]
データウィンドウ機能を使ったプログラミング

Power++は,質実な機能で構成されているので,実質を求める開発者に愛用されるだろう.前回に続き,データウィンドウ機能のTipsを紹介する.この例からPower++は,アーキテクチャ的な側面でなく,現場の声から仕様を決定しているのがわかるだろう.
pwrp9803.zip

秋月巌   156

JBuilderデータベースプログラミング [4]
データ表示/編集コンポーネント(1)

今回から,データを表示/編集できるコンポーネントを紹介する.データベース専用のコントロールを使うDelphiやC++Builderと異なり,JBuilderでは共通化されデータベース“にも”対応した表示/編集コンポーネントを使う.
jbld9803.zip
古川正寿   161

SQL AnywhereによるRDBプログラミング入門 [4]
Javaを利用したアプリケーションの構築

JDBCによるデータベースアクセスが可能なJava RADツールがようやく揃いつつある.今月はVisual Cafe ProとPowerJを使って,SQL Anywhereにアクセスしてみる.
sqla9803.zip
山口亮太   166


DDJ Developer's Forum ―― Distributed Programming

インサイドCOMアーキテクチャ [2]
COMライフタイム管理

COM/DCOMアーキテクチャ関連技術を解説する隔月連載の第2回.分散環境で同時クライアント数が多い大規模システムや,性能への要求が厳しいリアルタイムシステムで必要となるCOMオブジェクトライフタイム管理の詳細に焦点を当てる.
com9803.zip

萩原正義   174


Programming Essay

επιστημηのオブジェクト指向的日常 [49]
お好みの逆ポーランド記法電卓を作る

初めてプログラミングを体験して以来,電卓はHPが筆者の指定銘柄.今回は,逆ポーランド記法仕様で,演算を追加/拡張できるお好みの電卓を作る.実装は,Decoratorパターンを使ったものと,使ってないものを考えてみよう.
obj9803.zip

επιστημη   186

Al StevensのCプログラミング
MIDIのテクニカルサポートとCode Warrior for Win32

もはやすたれてしまったと思われがちな「AI(人工知能)」の分野.筆者はテクニカルサポートに応用できると考え,数号前にこのコーナーで紹介した「MidiFitzプログラム」を例に,CodeWarriorでテクニカルサポートプログラムの作成に挑戦する.
Al Stevens 訳/ 長尾 高弘   195


Columns & Information

わけわか [41]
モバイル日記

吉川 邦夫   201

プログラミング年代記 [1]
コンピュータ黎明期(――‘50年代以前)

長谷川裕行   202

ランダム読書倶楽部
「インテル インサイド」の真実
中村 正三郎   206

窓際族の秘かな愉しみ [5]
人工生命とネットワーク

細川 達己   208

Developer's Interview
株式会社クラステクノロジー
  210

Programmer's Program
DynamiCube Version 2.0

  212

本のアンテナ
安定政権のUNIX市場
古田島義和   214

NEWS & NEW PRODUCTS/セミナースケジュール……216
DDJJ MAILBOX……220
付録CD-ROMのご案内……222
読者プレゼント……224
次号予告/広告索引……226


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